両陛下、全国戦没者追悼式にご臨席 参列者、過去最少の200名に


文/佐藤公子

全国戦没者追悼式

76年目の終戦記念日を迎えた8月15日、東京都千代田区の日本武道館で、天皇皇后両陛下がご臨席のもと、「全国戦没者追悼式」が執り行われた。

新型コロナウイルスの感染状況が終息しない中、感染予防に十分配慮した式典となった。例年、全国の遺族らを含めて6000人ほどが参列してきたが、今年は大幅に縮小した95人の遺族、全体では200人ほどの参列者となった。この数は過去最少となる。

感染防止対策として、マスクを着用されてお姿を見せられた天皇陛下と皇后雅子さま。参列者も、事前の検温や手指消毒、マスクの着用が義務付けられ、例年行われる国歌斉唱は演奏のみで済まされ、座席は全席指定で間隔を1メートル以上あけての挙行となった。

「76年目となる式典がどうなるかというところでしたが、無事両陛下のご臨席を賜り、執り行えたことにまずは安堵しております」(政府関係者)

正午の1分間の黙祷の後、天皇陛下がおことばを述べられ、コロナ禍についても言及された。

天皇陛下お言葉全文

本日、「戦没者を追悼し平和を祈念する日」に当たり、全国戦没者追悼式に臨み、さきの大戦において、かけがえのない命を失った数多くの人々とその遺族を思い、深い悲しみを新たにいたします。

 終戦以来76年、人々のたゆみない努力により、今日の我が国の平和と繁栄が築き上げられましたが、多くの苦難に満ちた国民の歩みを思うとき、誠に感慨深いものがあります。

 私たちは今、新型コロナウイルス感染症の厳しい感染状況による新たな試練に直面していますが、私たち皆がなお一層心を一つにし、力を合わせてこの困難を乗り越え、今後とも、人々の幸せと平和を希求し続けていくことを心から願います。

 ここに、戦後の長きにわたる平和な歳月に思いを致しつつ、過去を顧み、深い反省の上に立って、再び戦争の惨禍が繰り返されぬことを切に願い、戦陣に散り戦禍に倒れた人々に対し、全国民と共に、心から追悼の意を表し、世界の平和と我が国の一層の発展を祈ります。

歴史

政府主催の追悼式は日本が主権を回復した昭和27年(1952)5月2日の新宿御苑で、二回目は昭和34年(1959)3月28日、東京・千鳥ヶ淵戦没者慕苑完成に合わせて行われた。

現在のように8月15日に確定したのは昭和38年(1963)からで、日比谷公会堂で式典があり、翌年は靖国神社境内で挙行された。武道館での挙行は昭和40年(1965)から。なお式壇中央の標柱には、当初、宗教色のない全国戦没者追悼之「標」とあったが、昭和50年(1975)に日本遺族会などからの要望で「霊」に改められた。

なお終戦記念日当日に天皇陛下が靖国神社に訪れたのは、上記の昭和40年(1965)の戦没者慰霊追悼式の一度しかない。昭和天皇は、戦後計8回(1945年11月20日・1952年10月16日・1954年10月19日祭・1957年4月23日・1959年4月8日・1965年10月19日・1969年10月20日・1975年11月21日)、靖国神社に親拝している。

6件のコメント

天皇皇后両陛下がご出席、ありがとうございます。
規模を縮小とのことですが、規模の問題ではありません。
ともに寄り添おうとしているお姿に感銘を覚えます。

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天皇陛下のお言葉は、いつも良く考え抜かれていて思慮深く簡潔なものです。ですが、それにいろいろな解釈をつけてマスコミは色を付けて報道します。 お二人は、もっと自分たちの考えを詳しく話したい、みなと話し合いたいと、窮屈に思っていらっしゃるのではないかと、自分は勝手ながらにそう感じています。
「深い反省」とひとくちに言っても、それはどういう内容なのか、当時のいろいろな状況をよくお調べになっているお二人の思いを、もっとお聞きしたい気もします。
皇室もこれからは、平成の時のようにハデにせず、簡素で例えば、両陛下や敬宮様といろいろな人たちが議論できるような、親しみやすい存在になればと思います。 無意味なお手ふりコームなど、なくてよいと思います。

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久々ではないですよ。天皇皇后両陛下は、即位されてから、ご臨席されています。

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